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一般内科

脳卒中、心臓病

脳梗塞、脳出血、心筋梗塞は血管の病気です。血管の病気が恐ろしいのは、今の今まで元気だった人が突然脳卒中で倒れたり、心筋梗塞になったりすることです。血管が詰まると、脳や心臓の細胞は30分くらいで死んでしまいます。血管を若く保つために、高血圧の人は塩分を、糖尿病の人は食事を控えたりします。運動療法も有効です。しかし、日々食事療法や運動療法をするのは、多くの場合困難を伴います。薬物療法も併用して気楽にやっていくことを勧めます。

以下の症状が起きたときは救急車を呼んでください。

  1. 脳卒中:突然半身が動かなくなる。これを、片麻痺といい脳卒中の典型的な症状です。
  2. くも膜下出血:突然後頭部が金槌で殴られたように痛む。
  3. 狭心症、心筋梗塞:突然前胸部が圧迫されたように痛み、冷や汗が出る。

日本人の死因の上位は、悪性新生物(癌)、心臓病、脳血管疾患です。心臓病、脳血管疾患は血管の病気ですから、多くの日本人は癌か血管の病気で亡くなっています。血管の老化を防ぐには、血圧、糖尿病、高脂血症、禁煙、運動、食事療法などがあります。漢方薬は血圧を下げたり、血糖値を下げる働きは強くありませんが、抗酸化作用(老化は鉄が錆びるのと同じ現象と考えられ、漢方薬は体の酸化を防ぎます)があり、血管の老化を防ぎます。薬を飲みたくない人は、運動や食事で経過をみても良いですし、西洋薬を飲みたくない人は、漢方でも良いと思います。

糖尿病

失明、透析の原因の第一位となっている恐ろしい病気です。このほか、脳卒中、心臓病の原因にもなります。食事、運動療法が基本ですが、内服療法、時にはインスリン注射が必要になります。

血糖、Hba1cを測定しながら、治療法を決めていきましょう。

透析の原因になる腎不全には、漢方の特効薬があるので、早めに使いたいと思います。

生活習慣病

生活習慣病とは、食習慣、運動習慣、喫煙、飲酒などの生活習慣が発症の主な原因となっている病気の総称です。がん、心疾患、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患などの病気が含まれます。以前は成人病と呼ばれていましたが、成人でなくても発症することから、生活習慣病というようになりました。

長期間の治療を要すので、どの方法が良いか一緒に考えていきましょう。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時に無呼吸になることで、一時的に低酸素状態になります。このため睡眠の質が悪化するだけでなく、心血管系への負担が大きくなり、高血圧や脳卒中の原因になります。
新幹線の運転士が駅で停車しなかったり、高速道路で起きたバスの居眠り事故は、睡眠時無呼吸症候群が原因とされています。
睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、寿命が短いことが報告されています。また、眠気は事故につながりますから、的確に診断し、治療することが大切です。

睡眠時無呼吸症候群の症状

  • いびき
  • 日中の眠気
  • 睡眠時の無呼吸
  • 夜中に目が覚める
  • 疲労感
  • 起床時の頭痛、喉の渇き

家族から、いびきをかいている、寝ているときに呼吸が止まっていると言われたり、昼食後、極度の睡魔に襲われる場合は、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。また、不眠の原因が、睡眠時無呼吸症候群のこともあります。無呼吸状態に陥ると、呼吸を再開させようとして、脳は起きた状態になり(覚醒反応)、深い眠りに就くことができません。

睡眠時無呼吸症候群の診断

  1. 簡易検査(アプノモニター)
    器具を貸し出します。2日~5日間、寝るときに装着して、検査が終わったら同封されているレターパックで検査会社にお送りください。
  2. 脳波を含めた精密検査(ポリソムノグラフィー;PSG)
    1泊2日で入院して検査を受けてもらいます。若い方で入院することができない場合は、自宅で検査することもできます。

無呼吸低呼吸指数(AHI)が1時間に5回以上で睡眠時無呼吸症候群と診断します.この回数が20回以上の場合,鼻マスクによる持続陽圧呼吸療法(CPAP)の適応になります。これは,20回以上の患者さんの寿命が,20回未満の患者さんよりも短いからです。

睡眠時無呼吸症候群の合併症

  • 高血圧
  • 不整脈
  • 心不全
  • 脳卒中
  • 糖尿病

睡眠時無呼吸症候群の治療

軽症例では、減量、横向きで寝る、酒を控えていただきます。必要に応じて口腔内装置と呼ばれるマウスピースを寝るときに装着していただきます。下顎が少し前に出るような構造になっているため、空気の通り道が広くなり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を改善させます。重症例は、持続陽圧呼吸療法(CPAP)が適応になります。寝るときに鼻にマスクを装着して無呼吸を予防します。当院では、以下の会社の器具を扱っています。

  • 帝人ファーマ
  • フクダライフテック
  • フィリップス・レスピロニクス
  • トーケンメディカル

漢方

炎天下に長期間いると我々は皮膚がんになります。しかし、同じ条件で縄文杉は何千年もの間、命脈を保ってきました。植物には、太陽光の毒の成分を解毒する働きがあると考えられます。この植物の働きを健康に応用したのが漢方です。

皆さんがご存知の下剤に、アロエとセンナがあります。アロエはアフリカの下剤で、センナはアラビアの下剤です。一般の人が他国の民間薬を知っていることから分かるように、人類は、便秘に苦しんできました。代表的な漢方薬の下剤である大黄は、中国からロシアを経由して、ヨーロッパに輸出されました。

西洋薬の発達

大黄を飲むと便秘が改善することから、大黄には下剤の成分が含まれていると考えられました。であるならば、大黄の下剤の成分だけを抽出すれば、より効果の高い薬ができると考え、出来たのがプルゼニド(センノシド)やアローゼンです。このように現在の薬は精製という過程を経て作られてきました。

漢方薬

大黄には下剤としての働きの他に、腎機能改善作用,抗精神作用,抗菌作用,消炎鎮痛作用(アスピリンに匹敵),血流改善作用があります。他の生薬を組み合わせて大黄で精神を安定させたり(三黄瀉心湯 さんおうしゃしんとう) 、血流を改善させたり(桃核承気湯 とうかくじょうきとう)します。いくつかの生薬を組み合わせて患者さんの体質に合う薬を作るのが漢方です。

食事

中国思想の影響を受けた我が国では、体を温めるとか冷やすということを重視してきました。体を冷やすさしみを食べるときには、紫蘇や生姜を添えます。これらは消化を助けるだけでなく、体を温めてくれます。逆に体を温める焼き魚を食べるときは、大根おろしなどを添えて寒熱を調節します。

一方、西洋では体を温めるステーキに、クレソンやパセリなどの温める野菜を添えます。東洋の思想からみると奇異な組み合わせですが、クレソンやパセリは、肉や魚の焦げめの発癌物質を除去します。これは科学を重視した西洋の思想に合致しています。

このような東洋と西洋の相違は、医学の世界にもあります。「心不全の人がドクダミを煎じて飲んでいるが、よいか」という質問を受けたことがあります。ドクダミには利尿作用があるので、西洋医学的には正しい治療法です。しかし、心不全の多くは高齢であり、新陳代謝が低下しています。このような人がドクダミを服用すると、ますます体を冷やしてしまいます。

漢方では、冷やすとか温めるということを重視して、体に合った薬を調合します。体質に合わせて薬を使い分けていることが、「漢方は体に優しい」といわれる所以かもしれません。

漢方を使うべき疾患は腎不全

漢方の黄耆は腎不全を改善します。1か月くらいで効果が表れますので、腎不全の人は黄耆を試してください。

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